杉山 正 - Claude Gordon語録

The Brass Connection

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Masashi Sugiyama

今日のCG語録

ウインドパワーというのは loud に吹くということではない

私がウインドパワーということを語る時、それはどんなに大きな音を出すのかということではなく、楽器演奏のすべての能力を機能させる 力について語っているのである。 大きな音で演奏するために強い力が必要なのと同様に、静かに演奏するのにも同じ位の力を使う。 柔らかく演奏するには、同じウインド・パワーをコントロールして使うのだ。開発して自分のものになっていないものをコントロールすることは出来ないのだから、まず、最初にウインドパワーの強さを養うために努力し続ける必要がある。 ー金管演奏の原理よりー

 

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レッスンで

ー初めてのレッスンでー

そのマウスピースは捨てろ! そして穴を掘って埋めてしまえ! 楽器は売ってしまえ!   


ーLAのゴードンスタジオで初めてVカップMPを手渡された時ー

このマウスピースは本当に使えるようになるまで3年、またはそれ以上かかる。だから辛抱して使いなさい。
もしお前がマウスピースを変え始めたら、それは終わりの始まりだ!


ー会って三日目、名前ではなくこう呼ばれた(^^;)ー

「Japa~n!」  



ーレッスンでのラッパ談義でー

トランペットはラッカーが一番さ。
明るい音、暗い音、暖かい音、冷たい音、鋭い音、柔らかい音、センターな音、広がる音など表現が豊かにできる。
それに比べてシルバーは表現の幅が狭い。だから私はラッカーが好きなのさ。

「ではゴールドはどうですか?」と私。 「ゴールドは金持ちに任せておけばいいんだ」とゴードン。


Masashi! 日本のブラスプレーヤーに正しい事を伝えるんだよ。

私のレッスンの量は人の倍ほどあり、当時は何故こんなにカリキュラムの量があり時間がかかるんだろうと思っていました。
しばらくしてプレーヤーになるためのレッスンだけでなくプレーヤーを指導するためのルーティーンも加わっていたのだ 、と
いうことに気がつきました。今はただクラウドに感謝です。


心配しなくていい、すべてうまく行くから。

この言葉はレッスン時によく言われました。


Remember - If you stay with it, you will succeed.

この言葉はゴードンがDaily Trumpet Routineに書いてくれたものです。
文中の「STAY」とは今取り組んでいる練習、楽器、マウスピースを信じて
我慢強く努力しなさい、ということでした。


バルブは押すんじゃない、叩くんだ!

ゴードンの直弟子達のクラーク・Technical Studiesには「LIFT FINGERS HIGH」「STRIKE VALVES HARD」の赤いスタンプが全ページに押されていました。
*ゴードンの教育DVDのクラーク Technical Studies#184のデモンストレーションは大変参考になります。

Claude Gordon Educational DVDはClaude Gordon Official Siteでお求めいただけます。LinkIcon


マウスピースに何かを求めすぎるな。

Claude Gordon ブラスワークショプで

There is no shortcut.(近道はない)

ゴードンは著書 "Daily Trumpet Routines" に『Practice these over and over and over again, hundreds of times.』と書いています。『技術が習慣として身に付くためには反復練習が必要だ。そうして身に付いたものは決して裏切らない』と言っていた言葉もよく覚えています。



いつでも、どんな時でもgood soundを心掛けなさい

CGキャンプではどんな困難なパッセージやフレーズ、どんなにハイノートが出てもサウンドが伴わないプレーヤーは軽蔑の対象にさえなってました。
指導者にとって生徒の音はいろいろなヒントを与えてくれます。ゴードンはレッスンではまず注意深く生徒のサウンドをチェックしてどこが機能しているかしていないか、付いてしまった悪い癖などを瞬時に把握してカリキュラムを組み立てていました。私もレッスンやワークショップではいつもそのように心がけています。
良いお手本を聴くことはよいサウンドのイメージを持つ助けになりますが、大事なことは生で聴くことだと思います。クラークを生で、はもちろん不可能ですが、現代にもすばらしいプレーヤーが沢山いますから出来る限り生で聴いてサウンドのお手本にするといいと思います。
クラークを生で聴いていたゴードン曰く、「テクニックは録音で聴くことが出来るが、どんなにゴージャスなサウンドだったかまでは録音では正確に伝わらない」


「Now !!」

ゴードンは弟子達に、この「Now ! 」という言葉を良く使いました。
金管楽器の習得には時間がかかるので、つべこべ言わず、考えずにすぐに『練習に取りかかれ』『行動しろ』という意味が強かったと思います。
私はこの言葉を聞く度に「少年老い易く学成り難し」ということわざが頭に浮かんでいました。今でも良く思い出すゴードンの言葉の1つです。
ゴードンは、Chest up, Big breath, Lip forget, Watch the tongue, そしてこの 「Now !」 のように短く、分かりやすい言葉で、すべてを理解させる言葉の魔術師でした。ワンワードイングリッシュ使い手の私には大助かりでした。


2つの理由を話すため私はここにいるのです。
1つはどのような練習をしたら上達するのか、あなた方が理解出来るようお手伝いするため。もう1つはあなたの練習が楽しくなるためにどのように練習したら楽に吹けるかを理解するのにお手伝いするためです。



世の中に私を批判、攻撃する人達がいることは承知しています。しかし私は50年のアーバンの経験、50年のSt.ジャコムの経験、50年のハーバート・クラークの経験、そして私自身の50年の経験。合計200年の経験で話をしています。
私を批判、攻撃する人はその人達をも批判することになります。



試験はその人の現在の状態を見ることは出来るが、その人の願望、今後の努力、また根気までは見ることはできない

ゴードンのもとには「私のアンブシュアはどうですか」とか「チェストアップはこれでいいんでしょうか」「フィンガリングはどうでしょうか」「舌の動きはこれでいいんでしょうか」などなど、聞きに来る生徒達が後を絶ちませんでした。彼等は私が見てもひどいアンブシュアだったり、力が入ったガチガチのチェストアップだったりするのですが、ゴードンは「ダメだ」と一言も言いませんでした。
それはゴードンが今の状態はその人の発展過程であり、その先が見えていたからだと思います。そして最終的に良い状態に導ける自信もあったからでしょう。私が見てひどい状態だった人達は数年後には何の問題もない素晴らしいプレーヤーに成長していました。
実際、ゴードンの指導を受け始めたばかりの生徒達のタンギングは一様に汚かったり、音がただ大きいだけだったり、力任せのチェストアップだったりしていました。そういう人達のそこだけの状況を取り上げて彼等がどう進化するのかが全然見えていないのに、ゴードンのシステムを批判する人達がいましたが、私は批判を耳にする度に心が痛みました。
ゴードンのもとを去って行った人達の中には、信じてやったのに一向に上手くならない、と言う人達がいます。どのくらいやったのか聞いてみると 「何週間もやった」とか「数ケ月も費やした」という目が点になるような答えが返って来ました。
私は50を過ぎていますが、今でも進化を感じます。ゴードンの示してくれた 最終地点は遥か先ですが、はっきり見えていますし感じることができます。発展過程において現在の状態のみで判断してしまうのか、ゴードンのように生徒の発達を待ち、その先に導いてくれるのか、指導者には2つのパターンがあると思います。私はゴードンのようにありたいと常に思っていますが、難しいですね。



トランペットプレーヤーが集まると「近頃仕事がない」という話題になる。
バンマスが集まると「いいリードTpが必要なのに、なかなかいない」という話になる。

ゴードンが言っていたリードTpとは、音楽性、人格はもちろんですが、パワー、サウンド、正確さ、果てしない耐久力を兼ね備えたプレーヤーを指していました。かつてウディー・ハーマン、スタン・ケントン、レイ・アンソニー、 トゥナイトショー・バンド等々には必ず素晴らしいリードTpがいました。またコンラッド・ガッゾやゴードンのようなスタジオミュージシャン等も同様です。しかし、最近LA, NYのIAJEなどでたくさんのビッグバンドを聞きましたが、残念なことにかつてのようなリードTpはなかなか聞くことが出来ませんでした。

成功するためには

自分に果たしてチャンスが来るのか、と心配するよりも、チャンスが来た時に自分にその準備が整っているかどうかを心配しなさい



沢山の人が仕事を取り合っている。
中間層には沢山のプレーヤーがひしめき合って席がないけれどトップと底辺はガラガラで空席ばかりだ。
だからどんな犠牲を払ってでも歯を食いしばってトップに登り詰めればいいんだよ。

クラークについて

ここにクラークの”Tecnical Studies”があります。もしこの本を持っていないとしたら是非手に入れる事を勧めます。
何故ならば良い食事とクラークのTechnical Studiesのふたつなしには素晴らしいプレーヤーになれないからです。



クラークを理解していないプレーヤー、金管指導者が多いことは残念だ。
その人達はクラークの指示どおりではなく、その人達のアイデアで使用してしまっている。



H.L. クラークはブラス楽器がどのように働くかを我々に初めて理解させました。彼の教則本は大部分が個々の解釈で使われていて適切な方法では使用されていません。
しかし、私には何を意味していたかを発見する方法がありました。それはクラークと共に勉強することです。

ハイノートについて

若い人は来週にもステージバンドの英雄になりたいのです。
彼は上手になりたいと思わず、ハイノートを試して吹くことさえすべきではないのに、ステージバンドでのすべてのハイノートを来週にも吹きたいのです。しかし彼はまず上達する事を考えるべきなのです。


若い人達のバンドを聴いていると、最後の音でTPセクション全員が他より一音でも高い音を出そうと必死になっている。
譜面どおりに吹けばそれでいいのに...


ハイノートの試し吹きなんてするんじゃない!

ゴードンのワークショップでは毎回必ずと言っていいほど顔を真っ赤にして蚊の鳴くような音で一日中飽きもせずピーピーと ハイノートを吹く一団がいました。ゴードンはまずしっかりとしたサウンドする、低・中音の延長線上に ハイノートが成り立つという考えでしたから、ゴードンはじめ、 スタッフ達はウィンピィサウンドだと言って軽蔑していたほどでした。
曲の中で使えるしっかりとサウンドしたハイノートを手に入れるには、 Systematic Approachでのみハイノートの練習をし、一日中ハイノートの 練習をしているのはナンセンス。 ハイノートを練習しては行けない時期もあるという考え方です。


ハイノートが出ないことを思い悩む事はない。 正しい練習をすれば必ず手に入るものだから



ーワークショップで調子に乗った私がLAオリンピックファンファーレのエンディングノートのハイCを1オクターブあげた時のひと言ー

譜面にない高い音を勝手に吹くんじゃない。
私達は譜面どおりに吹く事で給料をもらうんだから、そのとおりに吹いていれば週末には給料にありつけるんだよ。

マウスピース編

マウスピースのみでバズィングをやらせる人がいるが、全くの時間の浪費だ。
マウスピースだけを吹くプレーヤーを雇う人なんて今まで聞いた事も見た事もない。



ーゴードンワークショップのレセプションでマウスピース談義を延々と繰り広げている生徒達に向かって一言ー

マウスピースは オープンであなたをスムーズに上達させるものと、抵抗が強過ぎてあなたの上達を妨げるものの 2種類しかないんだよ。

間違った情報の氾濫を嘆いて

あまりにも多くの間違った情報が氾濫している。
それ以上に困ったことはそれらが文章化されて しまっていることだ。
例えばクラークのマウスピースの位置は上1/2 、下1/2と書かれているが、実際に私が見た時は、明らかに上2/3、下1/3だった。



奏法の情報があまりにも多過ぎて迷路のようになり、真面目に学習しようとするプレーヤーを混乱に落し入れている。
しかし奏法自体、実はとてもシンプルで分かりやすいものだから道端の石ころをヒョイと拾うがごとく簡単に上手くなってしまう人達もいるんですよ。



正しいことは1つしかないのに、世の中には真面目に取り組んでいる金管奏者達に害を及ぼす情報が氾濫している。
さらに不幸なことにその傾向は現代においてますます強くなっている。



楽器の演奏は理屈や理論、○○奏法、○○システムなどで演奏するのではなくfeelで演奏するものだ



正しいことを練習しなさい。
理論書や雑誌で情報を沢山仕入れても、演奏に機能しないものであれば価値がない。そんなものは生ゴミなんだ。


呼吸のクリニックで数多くの先生方がエアーを腹に入れろと言うが腹は食物のためにあるのであってエアーは腹には入らない。
肺が唯一エアーが入る場所なんですよ。



ーノープレッシャー奏法についてー

まずノープレーッシャーにする。 
すると音が出ない、そして曲が吹けない、そして仕事が来ない・・・

番外編ーステーキハウスにて

Masashi, ここでは「舌」ではなく「目」を使うんだよ!

Claude がレッスンの度に私に言っていた言葉は 「Watch the Tongue」(舌に意識を向けろ)。
しかしスタッフ数人とサンフランシスコの ステーキハウスに行ったこの時ばかりは ウインクしながら「目」を使うように言われた。 何の事だろうと思っていたが、ウエイトレスがステーキを運んで来た時にその謎がやっと解けた。
なんとウエイトレス全員のコスチュームは、今でいうところの 叶姉妹のように胸をすごく強調したものだった。 それを見た私のびっくりした顔に大満足のClaudeだった。 上の写真からはとても想像出来ないお茶目な一面だ。