ゴードンの初レッスンで驚いたことは、処方されたルーティンにロングトーンがなかったことだ! 長い間ロングトーンありきの練習をして来た私は、もの凄く不安を感じて他の人のルーティンを覗き込んだことがあるが、同じようにロングトーンがないことに(納得出来なかったが)安心した。彼は「演奏に必要な動く部分(舌、アンブシュアを構成する筋肉、呼吸を司る筋肉など)は始めから動かしてその機能を高めて行く」という考え方だった。そして唇は動いてもよい!という考えだった。鉄棒にぶら下がるだけよりも懸垂のように動かすことによって筋肉が鍛えられて行く。
金管奏者もアスリートのようなものなので、1つの音を吹き続けるロングトーン練習のような静止を伴う練習ではなく、固めないで徹底的に動かす これによってバテない練習方法が導かれて行く。

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