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バテない金管13 チューニングスライド編

  • 執筆者の写真: Masashi Sugiyama
    Masashi Sugiyama
  • 3月21日
  • 読了時間: 2分

日本とアメリカの奏者のチューニングスライドを比べてみると、日本の奏者は全体的にチューニングスライドをあまり抜いていない傾向にあると感じる。抜かないセッティングだと、吹奏感が窮屈に感じて楽器が詰まった感じがする場合がある。チューニングスライドを適正なところまで抜くと“上の響き”と“下の響き”がバランスよく鳴るポイントがあるので一度試してみるのをお勧めしたい。

いつもより抜くと一旦低くなるが、そのまま吹いていると舌の調整によってピッチが徐々に合ってくる。人によって2,3日で合ってくる人もいれば、数週間、数ヶ月かかる人もいるかも知れないが試してみる価値はあると思う。始め、バンドの合奏時には元のところに戻す必要が出てくるかも知れないが、心地よいポイントで吹くことを会得すればバテも回避出来る。

以前フィラデルフィアシンフォニーの元首席Tp奏者フランク・キャデラベクが銀座ヤマハでのリサイタル前のリハーサルで「アメリカよりもチューニングスライドをこんなに入れなければいけないからキツくてバテてしまう!」と私に漏らしていたが、合わせるピッチがいつもより高いのは気の毒だった。

余談だが、以前吹奏楽を指導していた時に、440で一人ずつチューニングした後、全体でパーンと鳴らした時に442くらいに上がってしまった。これには「隣の人より低いのは嫌だ!という“潜在意識”が働く」というアメリカのある有名なシンフォニープレーヤーの言葉を思い出して苦笑。



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© 2020  Masashi Sugiyama

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