私のカリキュラムには最初から当たり前のようにペダルが処方されていた。説明も受け、効果も感じていたのでペダル訓練は普通のこととして捉えていた。
ペダルについてもう少し詳しく知りたくなったので可能な限りの資料を調べてみたが、それについて言及されているものはほとんどなく、20世紀初期の教則本にちょっと触れてあっただけで満足するものではなかった。情報としては頼りなく、誰に聞いても納得する答えは返って来なかったので、ある時、ナタリーコール、ライザミネリ、トニーベネットなどのバックバンドでの演奏経験を持ち、スタンケントンやラスベガスのフラミンゴヒルトンなどで演奏していた兄弟子に聞いてみたところ、次のような答えが返ってきた。
「演奏に良い影響を与えるペダルの訓練法は1つしかないのに、全く意味がない、あるいはむしろ悪化させてしまう方法は何百もあるからだ。それらはfffで吹く、間違った指遣い、そして顎がきちんと下がっていない、バズィングで吹くなどなど、典型的な、いわゆる”やらない方がマシ”なペダルアプローチだったので、ペダルが悪い評判が立ち、段々取り上げられなくなった」ーStreet-Wise Trumpet Playingーより
これはストンと腑に落ちた。
*画像は初めてのカリキュラム。中段のSA #2 Part 1がペダル訓練にあたる。
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